
2.「喜びを与える「オレンジの人」 /1999年8月号掲載エッセイ
本当の自分ってなんだろう。
自分に一番合った生き方を早く見つけられる人もいれば、
そうじゃない人もいます。
私の場合は決して早いほうではないでしょう。
なぜって私にとって転職は、ステップアップのためでしたが、
最終的にどんな方向に進んで行きたいのか、
なんて考えたことがなかったからです。
全速力で走り抜いた赤の時代が終わった時、
何も残っていない自分に気がつきました。
その頃の私は、将来の夢や仕事に対する展望を熱く語ることが
「美」と考え、何気ない日常の話しとか昔話をくだらないことと
捉えていました。
そして互いに刺激しあえる友達がほしいとも思っていました。
そんな思いが周囲に伝わったのか、気がつくと私はひとりぼっちでした。
バブル崩壊で職を失い、目標も無くなり、急に寂しくなったのです。
明日から、どうしよう・・・
としあえず、食べるために仕事を探そうかな。
生まれてはじめて生活のために仕事を探そうと思ったのですが、
どうも割り切れません。
そうやってぐずぐずしていた時、なんと!
全財産のお金を盗まれてしまいました。
これじゃ、日銭を稼がないとご飯も食べられない!
普通なら、ここで誰かを頼るでしょう。
でも、この先どうするのかも決めていないし、
ここ数年、仕事が忙しいのを理由に友人とは連絡をとっていないので、
こんな時だけ電話をかけるわけにもいきません。
とりあえず私は、カラーコーディネーターの講師をすることを
思いつきました。
契約で仕事をもらっていたインテリア会社には、スクール部門があり、
私はそこでカラーコーディネーターの講師もしていたのです。
(スクール部門を作らせていただいて、講師をしていました)
その技術を生かそうと思った思ったわけです。
誰か、教えて欲しい人はいないかな。
そうだ!以前に問合せをしてくれた人に声を掛けてみよう。
ということで、私はカラーコーディネートを教えるために受講生探しを開始。
(以前のスクールでは、趣味的な内容がメインでしたので、プロになりたい方や
資格を取りたい方などを対象に受講生を探したのです)
フリーランスから事実上、独立開業ということになりました。
初めて自分で買った領収書を使った時、
「代表」という肩書きが入った名刺を作った時の気持ちは
今でも忘れられません。
実はこの名刺を作ってくれた人が「オレンジの人」でした。
その人はインテリア会社で仕事をしていたときに取引のあった
広告代理店の営業ウーマンで、数ヶ月前にやはり独立し、
広告代理店を興していました。
彼女と話しをしていると、元気が湧いてきました。
孤独な私にとってまさに、「癒しの人」。
オレンジは、寂しさや孤独を紛らわせてくれる効果のある色で
存在感があって、とても目立つ。
彼女もそんな色の通りの人で、いつも身振り手振りを使い、
物事を豊かに表現し、バイタリティにあふれ、親しみやすい。
人に元気と勇気と喜びを与えることを「美」としている人なのです。
「周りに恵まれていたからたまたま独立できた。周囲の人に感謝している」
と言った彼女の言葉が私の心に、ずっしりと重く刻まれ、
今までとは全く違った感覚で私は自分の将来について
考えるようになりました。
私にできることは色をアドバイスすることで、
人をキレイにしてあげたり、自信を持たせてあげたりすること。
そして、私と同じく「色」で人に何かをしてあげたい
と思う人を育てて、たくさんの人に喜んでもらえる「環境」を作ること。
いつも器からあふれそうだったエネルギーも、
器が大きくなると、まだまだ入る!
という安心に変わりました。
きっと、この状態を丸くなったと言うのでしょう。
お金は無いけど、心に余裕が持てた感じ。
本来自分があるべき姿になった気がします。
色に例えると「緑」。
次回は黄色と緑をテーマに続きをお話いたします。
〜〜今回の教訓〜〜
結果よりもプロセス!
人の幸せを願えば自分も幸せになれる。
心から・・・
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